CHÂTEAU BONALGUE
シャトー ボナルグ

当主
LA FAMILLE BOUROTTE
ブーロット家
地域
BORDEAUX
所在地
POMEROL

概要

リブルヌの街の北方にあたるAOCポムロールの地、「グラーブ・ド・ボナルグ」では、フランス革命時代よりワイン造りが行われてきました。現在、ネゴシアンを兼業するブーロット家が所有し、約9haの葡萄畑に主にメルロー種の葡萄が植えられています。一家が大切にしているのは、畑に忠実である、ということ。 完熟度の高い葡萄を用いることで生まれるメルローのシルキーな舌触り、新鮮味と力強さ、アロマの広がり、タンニンの骨格といった葡萄の持ち味を引き出すことです。教条や固定観念を持ち出すのではなく、収穫した区画のタイプに常時対応しながら、原料の良さを最大限引き出す方法を常に考えます。セカンドワインとして「Beausejour de Bonalgue」を持ちます。

歴史

長い歴史を持つこのシャトーは、1815年にラビオン家によって建設され、当時は「Clos Bonalgue」としてワインを生産していましたが、1926年にブーロット家の所有となり、1969年に現在の「Chateau Bonalgue」に名称変更されました。ボナルグの名前は、テロワール名の「Grave de Bonalgue」がその由来です。ナポレオン軍の大尉や、第一次大戦前の時期にここで幸せな生活を送った少女など、このシャトーで過ごした人達の多くの物語が残されています。「幸せな日々を見守ってくれた、この愛するボナルグの想い出を皆さんに書き残します。庭のレバノン杉の木陰には、人々とワインの魂を揺さぶる不思議な力が潜んでいます。・・・」と書かれた少女による手記は、長い歴史の中でシャトーとそのワインが愛されてきたことを物語ります。

土壌と栽培

9.41ヘクタールの畑は、砂利と粘土質、砂の混合土壌で、砂礫と鉄や腐食の集積層からなる心土で構成されます。この土壌は俗に「クラス・ド・フェール(鉄分を多く含む地層)」と呼ばれるポムロール独特のもので、 温かく早熟型のテロワールで葡萄は見事な成熟を見せます。メルロー95%、カベルネ・フラン5%の畑を有しているシャトー・ボナルグは、総合的環境保護の精神に基づく減農薬農法を採用し、伝統的な機械耕作で除草を行っています。また、グリーンハーベストを実施し、収穫は全て手摘みで行われますが、収穫後も葡萄一つひとつの房と粒を選別する、極めて精緻な作業が待っています。

醸造

除梗し2度の選果を行い小区画ごとに醸造、1か月をかけ、ルモンタージュ、ピジャージュ、デレスタージュなどを併用し、十分な果実味を抽出します。ステンレスと樽に分けてマロラクティック発酵を行い、フランス産の目の細かい良質なオーク樽で18か月間熟成させます。発酵温度、マセラシオンの期間、ルモンタージュのリズムと、発酵タンクでゆっくりと物質と色素を引き出す作業には、常にバランス感覚を必要とします。構成、優美さ、芳醇なアロマの絶妙なバランスが、ボナルグの品質を左右する鍵となっています。

取り扱いワイン

CHÂTEAU BONALGUE
シャトー ボナルグ

シャトー ボナルグ
原産地呼称 AOC:POMEROL
品種 メルロー95%、カベルネフラン5%
タイプ 赤ワイン 平均樹齢 25年
収穫年 2012 栽培面積 9.4ha
ALC 13.5% 収量 30hl/ha
生産本数 3,500本 取得認証
土壌 砂質および鉄分を含んだ粘土質土壌
栽培 畑は総合的環境保護の精神に基づく減農薬農法。グリーンハーベスト実施。耕作は伝統的な機械耕作,除草を行う。
醸造 ヴァンダンジュは手摘み。除梗し2度の選果を行う。小区画ごとに醸造、1か月をかけ、ルモンタージュ、ピジャージュ、デレスタージュなどを併用、十分な果実味を抽出する。ステンレス、樽でのマロラクティック発酵を行う。
熟成 約18か月、オーク樽での熟成を行います。うち50%が新樽が使用されています。
味わい 黒みがかった濃いめのガーネット/完熟したプラムの香り、コーヒー、トリュフなどの香り/まろやかな酸味と芳醇な果実味/シルキーで滑らかなタンニン/ソフトで芳醇な香りを持つミディアムよりのフルボディ。
料理 あらゆる肉料理に相性が良い。またアジアンテーストな香りの強い料理にもよく合う。
メモ 10年程度の熟成でその実力が発揮されるが、最低2~4年での若飲みの場合は、1時間程度のデカンタージュが望ましい。望ましいサービス温度は15.5度程度。